コロナ危機で経済、産業、社会はどう変わるのか? 有力・気鋭の経済学者が危機の実態を分析、適切な政策対応への提言を行う。
ISBN:978-4-532-35861-7
並製/A5判/384ページ
おすすめのポイント
「コロナ対策に経済学が有効だと理解できる本である(大竹文雄・大阪大学教授、2020年10月24日毎日新聞書評欄)
危機にどう立ち向かうべきか?経済、社会はどう変わるべきか?
〇第2次大戦以降、人類にとって最大の危機となった新型コロナ・ウイルス。第1次感染、第2次感染ピークを越えてなお、中長期にわたる甚大な影響は避けられそうにない。それは、個人から、企業や政府、日本社会の姿まで大きく変容させる可能性もある。日本の産業・経済はどのような問題に直面するのか。長期戦に備えるために、個人、企業、政府は何をすべきなのか。経済研究者を中心に、コロナ危機の経済・産業・企業・個人への影響を分析。問題を掘り下げ、いち早く提言する。
〇コロナ危機に関連し、積極的に分析・提言を発信している経済産業研究所の森川正之所長と、この問題でいち早く経済学者の提言をまとめた小林慶一郎氏が共同編者となり、コロナ危機の今後を見通す上で役立つ分析・提言を行い、緊急出版する。
目次
- 序 章 コロナ危機と日本経済(森川正之)
第1部 今、どのような政策が必要なのか
第1章 コロナ危機の経済政策(小林慶一郎・奴田原健悟)
第2章 コロナ危機の現状、政策対応及び今後の課題
--「大いなる制度変化」に向けて(鶴光太郎)
第3章 パンデミックにも対応できるセーフティネットの構築(八田達夫)
第4章 コロナ経済対策について--財政の視点から(佐藤主光)
第5章 迅速な現金給付と「デジタル政府」の重要性
--COVID-19の出口戦略も視野に(小黒一正)
第6章 コロナ後のグローバル化のゆくえ(戸堂康之)
第7章 新型コロナウイルスと食料安全保障(山下一仁)
第8章 社会的距離政策・外部性・デジタル技術(楡井誠)
第9章 コロナ危機で露呈した医療の弱点とその克服(土居丈朗)
第10章 ポストコロナのフューチャー・デザイン(中川義典・西條辰義)
第2部 コロナ危機で経済、企業、個人はどう変わるのか
第11章 感染症のSIRモデルと新型コロナウイルスへの基本戦略(関沢洋一)
第12章 創薬による新型コロナウイルス危機の克服(長岡貞男)
第13章 POSで見るコロナ禍の消費動向(小西葉子)
第14章 コロナ危機後の行動制限政策と企業業績・倒産
--マイクロデータの活用による実態把握(宮川大介)
第15章 新型コロナ危機による労働市場への影響と格差の拡大(菊池信之介・北尾早霧・御子柴みなも)
第16章 新型コロナウイルスと労働時間の二極化
--エッセンシャル・ワーカーの過重労働と日本の働き方改革(黒田祥子)
第17章 コロナ危機と在宅勤務の生産性(森川正之)
第18章 文明としての都市とコロナ危機(藤田昌久・浜口伸明)
第19章 感染症対策と都市政策(近藤恵介)
第20章 パンデミックの長期的課題
--子供への影響を中心に(中田大悟)
終 章 コロナ後の経済・社会へのビジョン
--ポストコロナ八策(小林慶一郎・佐藤主光)
著者・監修者プロフィール
東京財団政策研究所 研究主幹
1991年、東京大学大学院計数工学科修士課程修了(工学修士)後、通商産業省入省。1995年9月シカゴ大学大学院経済学部博士課程に留学。1998年8月同大学より博士号(Ph.D.)取得。通産省大臣官房政策審議室課長補佐、経済産業研究所上席研究員、慶應義塾大学経済学部教授などを経て、2019年より現職。慶應義塾大学経済学部客員教授、経済産業研究所ファカルティーフェロー、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹を兼務。
※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。
経済産業研究所所長、一橋大学経済研究所教授
1959年生まれ。東京大学教養学部卒業。通産省(現経済産業省)入省。同省経済産業政策局調査課長、同産業構造課長、大臣官房審議官などを経て、現職。この間、政策研究大学院大学助教授、経済産業研究所上席研究員。経済学博士(京都大学)。
※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。