単独主義から協調主義へと転換をはかる米国オバマ政権。目前の危機に各国はいかに対処しうるのか。歴史的・構造的視点から現代世界の見取り図を示し、「知識基盤」がカギを握る新たなパワー原理を提示する。
ISBN:978-4-532-35358-2
上製/四六判/240ページ
おすすめのポイント
単独主義から協調主義へと転換をはかる米国オバマ政権。目前の危機に各国はいかに対処しうるのか。歴史的・構造的視点から現代世界の見取り図を示し、「知識基盤」がカギを握る新たなパワー原理を提示する。
オバマ政権の誕生を受け、中長期的な視点から米国と世界の動きを鳥瞰した話題の書!アジアの状況に加え、日本の課題を提示。世界秩序はどのように変化するのか、いくつかの論点から新たな世界像を描き出す。
目次
- まえがき
序 章 「新・危機の二〇年― 一九八九-二〇〇九
1 「新・危機の二〇年」?
2 「単極の世界」?
3 自由放任の勝利?
4 グローバリゼーションによる加速化
第1章 金融危機の国際政治学 ― 大破局は避けられるか
1 国際政治への影響 ― 保護主義の危険
2 「持たざる国」の位相 ― 近代世界システムからの視点
3 二〇〇八年危機後の矛盾はどこに現れるか
第2章 「多極の時代」の歴史的検討 ― 超長期の趨勢と循環
1 中国とインドが〝再び〟大国になる
2 二一世紀の「多極」はどういう時代か
第3章 世界システムを動かす新たなパワー原理
1 「ハードパワー」「ソフトパワー」の再検討
2 二一世紀の世界システム
第4章 オバマの抱えるジレンマ
1 アメリカの持つリソース
2 リソースを使う能力
3 オバマの陥穽
第5章 成長と危機に揺れるアジア
1 冷戦後二〇年のアジア
2 東アジアの危機
3 南アジア ― インドの復活とアフガニスタン、パキスタン
4 ポスト・クライシスのアジア
終 章 新しいリーダーシップ
著者・監修者プロフィール
政策研究大学院学長
1954年生まれ。77年東京大学教養学部卒業、81年マサチューセッツ工科大学でPh.D(政治学取得)。84年東京大学教養学部助教授。同大学東洋文化研究所助教授、教授、同所長、JAICA理事長を経て現職。『新しい「中世」』『世界システム』『安全保障』などの著書がある。
※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。