なぜ人類だけが繁栄しているのか?科学力と創意工夫で食料生産力を向上させてきた歴史を解明し、21世紀の食料危機を見通す。

食糧と人類
飢餓を克服した大増産の文明史

定価:2,640円(税込)
発売日:2016年01月07日
ISBN:978-4-532-16981-7
上製/四六判/336ページ
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おすすめのポイント

■食料生産から見た壮大な人類史
人間は生息数を何倍にも増やし、生息分布を拡大したという意味において、生物界における極端な成功例である。何十億人もの人々のための食料生産と住宅供給は、地球を変える巨大な力になっている。
数万年前までは他の動物と同様に野生動植物の狩猟と採取にだけ頼っていた人類が、なぜ食料生産に成功し、爆発的に生息数を増やすことができたのか?
本書は、コロンビア大学教授でマッカーサー・フェローでもある著者が、人類が自然をコントロールし、食料生産を増やしていった過程を歴史的観点から描くものである。

■窒素の化学合成、リン鉱石の採掘、灌漑、動力開発、殺虫剤、遺伝子改良……
本書では品種改良で味の良い穀物だけを残すために火を使った歴史や、土地改良のために大西洋を越えて鶏糞を運んだ歴史、ハーバー・ボッシュ法の成功で窒素化合物の合成が可能になった肥料革命、殺虫剤であり農薬であるDDTによる食料増産など、人類が増殖し、栄華を極めるに至った歴史を見ていく。
人類の食料生産は、緩やかな増産ペースが続いたのちに、踊り場にさしかかって停滞し、そこからブレークスルーによって新たな増産段階に入るという3つのプロセスを繰り返している。
20世紀の急激な増産ペースは過去にない記録的なものだった。その結果、人口の激増、肉食文化の横行、都市人口の増加、食料供給の世界的な不平等といった問題が起きている。
そしていま、食料増産は踊り場に差し掛かっている。気候変動、種の絶滅、水不足……21世紀の諸問題は、過去には見られなかったものばかりだ。この難問に対して、人類はどのような創意工夫ができるのか?

目次

  1. プロローグ 人類が歩んできた道

    第1章 鳥瞰図――人類の旅路のとらえかた

    第2章 地球の始まり

    第3章 創意工夫の能力を発揮する

    第4章 定住生活につきものの難題

    第5章 海を越えてきた貴重な資源

    第6章 何千年来の難題の解消

    第7章 モノカルチャーが農業を変える

    第8章 実りの争奪戦

    第9章 飢餓の撲滅をめざして――グローバル規模の革命

    第10章 農耕生活から都市生活へ

著者・監修者プロフィール

ルース・ドフリース(るーす・どふりーす)

コロンビア大学教授
地理学者として、地球表面が農業やそのほかの人間の土地利用によっていかに変化してきたかを衛星写真を用いて研究。研究は高く評価されており、2006年には米国科学アカデミー会員に、2007年にはマッカーサー・フェローシップに選出(各分野で年1名だけ選出される)。セントルイスのワシントン大学を優等学位で卒業後、ジョンズ・ホプキンス大学で博士号を取得。コロンビア大学では持続可能な開発を教えている。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

小川 敏子(おがわ としこ)

翻訳家。東京生まれ。慶應義塾大学文学部英文学科卒業。小説からノンフィクションまで幅広いジャンルで活躍。訳書に、ジェシー・ニーレンバーグ『話し方の心理学』、ルース・ドフリース『食糧と人類』、クレオ・コイルの「コクと深みの名推理」シリーズなどがある。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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