現代人のいわれなき不安。それは「無常」という死生観、「かなし」という情感、「ひとり」という態度を忘れたからくるもの――。古代から現代までの涙の変容を考えることで「不安」の根源を探る画期的な日本人論。

涙と日本人

定価:1,650円(税込)
発売日:2004年08月18日
ISBN:978-4-532-16476-8
上製/四六判/240ページ
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現代人のいわれなき不安。それは「無常」という死生観、「かなし」という情感、「ひとり」という態度を忘れたからくるもの――。古代から現代までの涙の変容を考えることで「不安」の根源を探る画期的な日本人論。

目次

  1. はじめに

    第1部 涙と日本人
     人は悲しいから涙を流すのか
       怒りの涙と乾いた涙
       心のなかで泣く
       「恨」の悲しみ  他

     涙の日本文学史
       万葉集の「音のみし泣かゆ」と「涙し流る」
       平安貴族の「袖の涙」
       『平家物語』と武士道と涙  他

      祈りの涙 懺悔の涙
       泣く聖母 泣かぬ観音様
       命がけの祈りで流した嗚咽の涙
       棟方志功の「血噴きの仕事」  他

    第2部 日本人が忘れてきたもの
     あきらめること ひとりになること
       科学技術よ、おごるなかれ
       カミ隠し、ホトケ隠しの行きつくところ
       科学と宗教には似たところがある   他

     混沌と無常
       世界は混沌から秩序へ、そして混沌へかえる
       半眼が見透かす無常
       『平家物語』と『戦争と平和』
       無常と慈悲

     自然と信仰
       仏教の道を旅して
       「生」から「死」への峠
       聖なる「水の女」
       西方浄土への憧れ

    第3部 無常をくらす
     「ひとり」を抱きしめる
       「癒やし」は「イヤシイ」
       「個」と「ひとり」
       「ひとり」になれない比較地獄  他

     五感を研ぎ澄ます
       火祭の記憶
       京の路地の脈動
       下駄
       京ことばに歴史がこだまする  他

     老いを愉しむ
       「カミ」にもっとも近い「老人」
       老いの不思議な演出
       乞食すれすれの第二の人生  他

著者・監修者プロフィール

山折 哲雄(やまおり てつお)

宗教学者・評論家
1931年、米国サンフランシスコ生まれ。東北大印度哲学科卒業。国立歴史民俗博物館教授、国立国際日本文化研究センター所長を歴任。現在は日本文化研究センター、歴史民俗博物館、総合研究大学院大学の各名誉教授。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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