次世代モビリティはどのような姿が理想なのか。利便性はどのように測定するのか。経済学者と元トヨタ開発者のタッグで解き明かす。

次世代モビリティの経済学
マーケットデザインによる制度設計

定価:2,970円(税込)
発売日:2021年06月22日
ISBN:978-4-532-13496-9
上製/A5判/240ページ
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おすすめのポイント

●技術は発展すれど、便益、意義の議論は不十分。経済学的にアプローチする
モビリティイノベーションの進展はめざましい勢いで進んでいる。CASE(「つながる(connected)」「自動化(autonomous)」「シェアリング(sharing)」「電動化(electric)」)革命という言葉も登場し、「こういうことが実現できる」「こういうことが便利になる」という近未来が(一種、夢物語のように)語られることが多くなった。
一方で、それが世の中に具体的にどのような便益を提供し、意義があるのかを理論化、モデル化した本というのは存在していない。本書は経済学を使ってその答えにアプローチする。

●ゲーム理論やマーケットデザインが制度設計に有効
モビリティ革命の利便性を享受するためには、個人の情報の開示が欠かせない。オープンになったデータが増えるほど、分析力が増し、生活の利便性も大きくなる。一方で、「自分だけは情報を開示したくない」という人もいる。このとき、その人の利得(効用)はどうなるだろうか ? この場合は、ナッシュ均衡に代表されるゲーム理論の考え方が有効になる。
また、シェア経済(ライドシェアなど)の進展には、マーケットデザインの考え方が欠かせない。マーケットデザインでは、自分も選ぶが、相手も選ぶことが前提になっている。「誰がどこへ行きたいのか」「誰がどこまで乗せたいのか」のマッチングが重要となる。一方で相乗りとなると対象者が複数になり、最適解も複雑になる。今後、自動運転が実現されれば、運転手がいない相乗りも可能になる。社会的に一番効用が大きいマッチングを導き出すのも、経済学の役割だ。

目次

  1. 第1章 社会課題解決に貢献する次世代モビリティ

    第2章 モビリティサービス市場

    第3章 次世代モビリティのモニタリング機能(モニタリングの選択問題)

    第4章 モビリティマッチング市場のデザイン

    第5章 次世代モビリティの市場デザイン論

著者・監修者プロフィール

高原 勇(たかはら いさむ)

内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局 審議官
1964年生まれ。トヨタ自動車株式会社入社、クラウン・レクサスGSの新型車両のボデー設計ならびに衝突安全の開発を担当。BR-VI室長、VA開発部長、技術統括部主査を経て2017年筑波大学未来社会工学開発研究センター長、2019年内閣府大臣官房審議官。筑波大学大学院システム情報工学研究科博士後期課程修了、博士(社会工学)。2021年4月より現職。筑波大学特命教授、慶應義塾大学特別招聘教授を兼務。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

栗野 盛光(くりの もりみつ)

慶應義塾大学経済学部教授 同大学マーケットデザイン研究センター長
1973年生まれ。京都大学工学部土木工学科卒業、米国ピッツバーグ大学経済学部博士課程修了(Ph.D.)。予約システムや就活市場などマッチング市場のデザインを研究。マックスプランク経済学研究所研究員、マーストリヒト大学経済学部助教、ベルリン社会科学研究所(WZB)研究員、筑波大学システム情報系社会工学域助教・准教授を経て、2018年4月より現職。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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