今話題のファシリテーション手法で「人生100年時代の生き方」を考える

カフェ形式の会話で自分のビジョンが明確に

大川恒(株式会社HRT代表)

企業で、職場で、広く活用されているワールド・カフェ

 現在、ワールド・カフェは、全国各地の多くの企業で、職場で、毎日のように行われている。

 ワールド・カフェのテーマや目的はさまざまだが、応用範囲はとても広く、例えば「イノベーション創出のための社員の意識改革」「組織風土改革」「プロジェクトメンバーのチームビルディング」「新規事業の創出」「合併後のチームビルディング」「商品開発」「部門横断の問題解決」などが、テーマとして取り上げられている。

 近年は、組織風土改革や関係構築のような成果の見えにくいものだけでなく、働き方改革など具体的な経営課題の解決、新規事業の育成、長期ビジョンの策定、企業合併・連携のテーマで開催されることが多くなっている。

 日立グループ、富士通アプリケーションズ、さくらインターネットなどの企業がワールド・カフェを実践している(日立グループ以外は『ワールド・カフェをやろう 新版』の中で紹介)。

 日立グループ傘下の大半の企業にとって、ダイバーシティはイノベーションの源泉であり、グローバルに成長していく上での経営の重要なテーマになっている。そこで、多様な人材が多様な価値を生み出すことができる仕組みと風土を醸成するために、「対話」の文化を職場で醸成するためにワールド・カフェを活用しているのだ。

 ワールド・カフェは、「7つの原理」や「基本哲学」を理解した上で、「目的の明確化」や「適切な問いの設定」などの事前準備を周到に行えば、誰でも開催することができる。

 人数は4人×4テーブルの16人から実施できるが(無理をすれば、3人×2テーブルの6人からでも可能)、過去には500人規模のワールド・カフェも行われてきた。

 少人数から多人数まで、非常に自由度の高いファシリテーション手法なのだ。

関連著者・監修者

大川 恒(おおかわ こう)

組織変革コンサルタント。(株)HRT代表取締役。
ワールド・カフェ・コミュニティ・ジャパン(WCJ)代表。
日経ビジネススクール講師。『ワールド・カフェの事前準備とファシリテーション術』
1961年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。シカゴ大学経営大学院でMBAを取得。ホールシステムアプローチ(ワールド・カフェ、OST、AI、フューチャーサーチ)などのファシリテーターの養成講座を開催している。農商工連携、日本力発見、健康づくり、地域包括ケアなどをテーマに〈講演+ワールドカフェ〉を開催している。また、セミナー、ワークショップを組み込んだ以下のような共創型コンサルティングを展開している。
◇ダイアログ、ホールシステム・アプローチ(ワールド・カフェ、AI、OST、フューチャーサーチ)を使った組織開発コンサルティング
◇学習する組織構築のための組織変革コンサルティング
著書に『ホールシステム・アプローチ』『俊敏な組織をつくる10のステップ』などがある。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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